神楽坂

就職するので引っ越しました
というメールが大学生の頃の友人から届いた。
院に進んだクラスメイトも、もう卒業だ。
俺といえば種も撒かず根も生やせずで
なんだか合わす顔が無いなあと思う。


今思えば知り合った頃は、彼は地方から出てきたばかりで
よく落ち込んでいた気がする。
何であの時それに気が付かなかったのか
何もしてあげなかったのか
振り返ってみるとあんまり良く思い出せない。


何も成長していないんだろうと思う。
ただ昔のことが俯瞰できるようになっただけ。
変わったのは観測点だけだ。


まあともかく元気で。
年に一回くらい思い出してくれれば
おれはそれで十分です。